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後高血糖への介入

食後高血糖是正薬であるα-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)のアカポ
一ス(グルコパイ)を用いた糖尿病発症予防試験に.ST0P-NIDDMがあり
ます.この試験では.耐糖能異常症例1429例を対象に,アカルボ一ス
100msを1日3回投与する群とプラセボを投与する群の比較を行なって
います.その結果.新規の糖尿病発症が抑制されていただけでなく. 2
次エンドポイントである心血管イベントの発症が49% (p=0.0326).ま
た心筋梗塞は91% (p=0.0226).新規高血圧の発症も34% (d=0.0059)と

いずれも有意に抑制されていました.STOP-NIDDMは.糖尿病発症前の耐
糖能異常を対象としていますが,2型糖尿病を発症した患者さんに対
するアカルポースの7つの臨床試験のメタ解析でも同様の心血管疾患
抑制効果が認められています.





また.α-GIと同様に.速効型インスリン分泌促進薬(ナテグリニド:
ファスティック.スタ一シスやミチグリニド:ヴルファスト8)にも食
後高血糖の是正作用がありますが,レパグリニド(日本未発売)とグ
リペンクラミドとの比較試験で.レパグリニド投与群が有意に頸動脈
内膜中膜複合体(IMT)を抑制したと報告されており.同様の動脈硬化
抑制作用があることが示唆されています.また.食後高血糖是正作用の
あるa-GIとグリニドは作用機序が異なるため.著しい食後高血糖をき
たす患者さんでは.併用により相如的に食後の血糖値が低下します.





2007年に国際糖尿病連合(IDF)が食後血糖管理ガイドラインを発表し
ました.このガイドラインでは.食後2時間血糖値を140mg/dL未満にす
ることが推奨されているとともに.空腹時血糖値とHbA1cの低下も同時
に行なうべきであることがうたわれています.IDFの食後血糖の管理基
準は.日本糖尿病学会が定める科学的根拠に基づくガイドラインで

「優」のコント□ールと同じレペルであり.かなり厳格な管理基準と
なっています.



1,心筋梗塞の発症リスクは,境界型の段階から上昇する.

2,ブドウ糖負荷後の高血糖を示す者は心筋梗塞の発症リスクが高

3,α-GIによって食後高血糖の治療を行なうことにより,心血管疾患の発症が抑制された.

4,糖尿病患者では,HbA1cの低下療法と食後高血糖の管理を同時に行なうことが重要である.
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